身近な法律Q&A
このコーナーについて
このコーナーに記載されている事項は,すべて一般論です。個々の具体的な事件の内容いかんによっては,ここで記載されている事項が必ずしもあてはまらない場合もありますのでご注意ください。また,説明のわかりやすさを優先しているために,細かい点はあえて省いているところが多々あります。
また,このコーナーに記載されている事項については,弊所は一切の責任を負いかねますので,この点ご了解ください。
なお,このコーナーの更新は不定期です。
一覧
手続一般
Q1.調停とは何ですか?どうやるのですか?費用はいくらかかりますか?
借地・借家
Q1.今、借地上の建物に住んでいるんですが、地主からもうすぐ契約期間が満了するので、出ていって欲しいと言われています。出てかなければいけないのでしょうか。
Q2.借地契約が期間満了により終了したのですが、地主から建物を取り壊して出ていけと言われています。建物を取り壊さなければならないのでしょうか。
Q3.建物の増改築をしたいのですが、借地契約書上、「建物の増改築をする場合には、地主の書面による承諾が必要」との条項があり、地主が承諾してくれません。どうすればいいでしょうか。
Q4.借地上の建物を他人に譲り渡したいのですが、地主が許可してくれません。どうしたらいいでしょうか。
Q5.私はアパートを借りているのですが、契約期間が満了したので、大家から出ていってくれと言われています。出ていかなければならないのでしょうか。
Q6.賃貸アパートから引越しをしようと思うのですが、大家さんが現状回復にお金がかかると言って、敷金を返還してくれません。原状回復のうち、どこまでが借家人の負担となるのでしょうか。
Q7.近隣の家賃は下がっているのに、大家から家賃の増額を請求されています。どうしたらいいでしょうか。
Q8.アパートを貸しているのですが、借り主が家賃を払ってくれません。どのようにすればいいですか。
Q9.定期借家について教えて下さい。
刑事
Q1.警察に身柄を拘束されている人に面会したいのですが,どうすればいいですか?
Q2.身柄拘束はどのくらいの間続くのですか?
Q3.保釈とは何ですか?
Q4.保釈請求はどういうときに認められるのですか?
Q5.保釈請求のポイントを教えてください。
Q6.保釈保証金の相場を教えてください。また,保釈保証金は戻ってくるのですか?
Q7.執行猶予とは何ですか?
離婚・親権など
Q1.離婚をしたいのですが、妻が離婚に応じてくれません。どのようにしたら、離婚することができますか。
Q2.私の浮気が原因で、妻に離婚の請求をしているのですが、このような場合でも離婚は認められますか。
Q3.私は結婚の際、名字が変わりましたが、この度、協議離婚をしました。結婚当時の名字をそのまま使いたいですが、どのようにすればいいですか。
Q4.この度、離婚することになりましたが、夫婦の財産関係について、何か決めておかなければならないことはありますか。
Q5.この度離婚することになりました。私達には5歳の子供がいるのですが、夫が自分が親権を取ると言って聞きません。どのように解決したらいいでしょうか。
Q6.この度、協議離婚をし、自分が子供の親権者になりました。子供を自分の戸籍に入れたいのですが、どのような手続をとればいいですか。
Q7.調停で、夫が私に対し、毎月4万円の養育費を支払うということに決まったのですが、夫が支払をしれくれません。どうしたら、いいでしょうか。
Q8.この度、離婚をし、親権者を妻としたのですが、妻が子供に会わせてくれません。どのようにしたらいいでしょうか。
Q9.夫婦仲が不和となり、別居することになったのですが、夫が生活費を送ってくれません。私は無職なので、このままでは生活ができません。どうしたらいいでしょうか。
相続・遺産分割・遺言
Q1.法定相続について教えて下さい。
Q2.父の父(祖父)が亡くなったのですが、父は祖父より先に死亡しています。私には、祖父の遺産を相続する権利はあるのでしょうか。
Q3.父は多額の借金を残したまま、死亡してしまいました。私達相続人がその借金の支払をしなければならないのでしょうか。
Q4.遺産分割はどのようにすればいいのでしょうか。
Q5.父が死亡しました。私は2人兄弟の弟なのですが、兄は生前父から自宅の建築資金として多額のお金をもらっています。遺産分割においては、このような事情は考慮されないのですか。
Q6.生命保険金は特別受益になりますか。
Q7.私は、父の看護をずっとしてきましたが、この度、死亡してしまいました。私が父の看護をしていたという事情は遺産分割において考慮されないのですか。
Q8.相続税について教えて下さい。
Q9.遺言について教えて下さい。
Q10.遺留分(いりゅうぶん)という制度があると聞いたのですが、遺留分とは何ですか。
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詳細
手続一般
Q1.調停とは何ですか?どうやって申し立てるのですか?費用はいくらかかりますか?
A1.調停とは,簡単に言うと,裁判所で行う話し合いです。法律的な紛争をかかえた人の間に調停委員という人が通常二人入って,双方の話を聞き,最終的にはお互いの納得の下に紛争の解決を目指します。
裁判のように判決で強制的に結論を出すわけではなく,あくまで両当事者の合意がないと調停は成立しません。その代わりにお互いが納得する限り,判決ではできないようないろんな柔軟な解決方法がとれます。また,識見豊かな調停委員が間に入ってお互いの話をよく聞いてくれますので,当事者だけで話し合いをするよりも話し合いが円滑に進みやすいというメリットもあります。なお,調停委員は裁判官ではなく,民間から選ばれた方たちです。
調停には民事調停と家事調停とがあります。民事調停は通常の民事紛争の調停で,通常は簡易裁判所で行われます。家事調停は,離婚,親権,相続などの家事紛争の調停で,家庭裁判所で行われます。
調停を始めるには,当事者の一方が管轄裁判所に調停を申し立てなければなりません。管轄裁判所は,基本的には相手方の所在地を管轄する裁判所です。
調停の費用は,裁判所に払う手数料として,家事調停の場合には通常数千円程度かかります(民事調停の場合には事件によってまちまちです。)。
また,本人一人で調停に出席することももちろん可能ですが,弁護士を代理人として依頼することもできます。ただし,弁護士費用がかかってしまいます。
調停が成立した場合には,調停調書を作成します。これは確定判決と同様の効力を持ちますので,調停調書に書かれた事項については,調停調書に基づいて強制執行できる場合もあります。
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借地借家
Q1.今、借地上の建物に住んでいるんですが、地主からもうすぐ契約期間が満了するので、出ていって欲しいと言われています。出てかなければいけないのでしょうか。
A1.借地契約の更新には2通りあります。1つは合意更新で、もう1つは法定更新です。なお、本編において借地契約とは建物の所有を目的とする土地の賃貸借契約を言います。
合意更新とは、地主と借地人がお互いの合意により借地契約を更新することを言います。契約期間が満了する場合、通常は、合意更新により、借地契約を更新することになります。
しかし、地主が更新に応じない場合もあります。このような場合、合意更新を成立させることはできませんから、借地人としては、法定更新により、借地契約を更新させるしかありません。
法定更新とは、更新の合意がなくても、自動的に借地契約が更新されることを言います。
法定更新にも2通りあります。1つは更新請求による法定更新、もう1つは使用継続による法定更新です。
借地人は、借地期間が満了する場合において、地主に対し、更新の請求をすることができます。
借地人が更新請求をした場合、地主が遅滞なく異議を述べないと、借地契約はこれまでと同じ条件で更新されたことになります。これを更新請求による法定更新と言います。
但し、更新されるのは、建物が存続する場合に限ります。
また、更新請求をしなくても、土地の使用を継続することによって、借地契約を更新することができます。これを使用継続による法定更新と言います。
この場合も、地主が遅滞なく異議を述べないと、借地契約はこれまでと同じ条件で更新されたことになります。
但し、更新されるのは、建物が存続する場合に限ることは更新請求による法定更新と同様です。
いずれの場合も地主が遅滞なく異議を述べた場合は、借地契約は更新されないことになります。
しかし、地主の異議には正当な事由が必要です。
正当な事由とは、借地権者・地主の土地の使用を必要とする事情、借地に関するこれまでの経過、土地の利用状況、立退料等を考慮してその有無が判断されます。
従って、あなたとしては、地主に対して借地契約の更新を請求するようにして下さい。その際、通常は更新請求をしたことを証拠として残すために、内容証明郵便で請求をします。
また、更新請求を忘れてしまった場合は、土地の使用を継続して下さい。
これらにより、借地契約は自動的に更新されることになります。
地主から異議が出た場合には、正当事由の有無によって、出ていかなければいけないかどうかが判断されます。
その結果、正当事由がないと判断されれば、あなたは出ていかなくていいということになります。
また、出ていく場合でも、正当事由が存在するためには、立退料が必要となりますから、正当な立退料を請求するようにしましょう。
なお、地主との交渉が難航した場合には、調停や借地非訟事件を起こして、裁判で解決することになります。
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Q2.借地契約が期間満了により終了したのですが、地主から建物を取り壊して出ていけと言われています。建物を取り壊さなければならないのでしょうか。
A2.建物の賃貸借契約の場合、賃借人には原状回復義務がありますから、賃借人は借りた当時の状態に戻して、物件を返還しなければなりません。
しかし、借地の場合は、借地法・借地借家法で建物買取請求権という権利が借地人に認められています。
建物買取請求権とは、借地権の存続期間が満了した場合において、借地権者が地主に対し、建物を時価で買い取ることを請求することができる権利です。
従って、あなたとしては、地主に対して建物買取請求権を行使して、建物の買取を請求すれば、建物を取り壊す必要はないということになります。
なお、建物買取請求権が認められるのは、期間満了による終了の場合だけで
あって、合意で借地契約を解除した場合、借地人が地代の支払を怠ったために地主から借地契約を解除した場合には、建物買取請求権は認められません。
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Q3.建物の増改築をしたいのですが、借地契約書上、「建物の増改築をする場合には、地主の書面による承諾が必要」との条項があり、地主が承諾してくれません。どうすればいいでしょうか。
A3.借地契約を締結する場合、契約書上、上記のような増改築禁止特約が付されることが多いです。
この特約は有効ですから、借地人が地主に無断で増改築をしてしまいと、契約違反となり、地主から借地契約を解除されてしまうおそれがあります。
但し、裁判例では、賃貸借契約においては信頼関係破壊理論という理論が認められており、多少の増改築があっても、それが地主・借地人間の信頼関係が破壊されたものと判断されない限り、地主による借地契約の解除は認められないということになっています。
従って、信頼関係を破壊するような増改築でない限り、地主の承諾なくして、増改築しても、地主からの解除は認められないということになります。
しかし、信頼関係が破壊されてたと言えるかどうかは微妙な判断であり、地主で無断で増改築をしていしまうと、紛争の種になるおそれがあります。
そこで、このような場合は、裁判所に対し、地主に代わって増改築の許可の裁判を求めることができますので、裁判を起こすようにして下さい。
従って、裁判所に許可をもらったうえで、増改築をすることをお薦めします。
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Q4.借地上の建物を他人に譲り渡したいのですが、地主が許可してくれません。どうしたらいいでしょうか。
A4.借地上の建物は借地権を前提に立っているものですから、建物を譲渡するということは借地権も同時に譲渡することになります。
そして、民法上、賃借権の譲渡の場合は、貸主の承諾が必要とされており、実際、借地契約書にも、その旨の記載があることが通常です。
従って、原則として、地主の承諾がなければ、借地上の建物を譲ることはできないということなります。
地主に無断で譲ってしまうと、契約違反として、借地契約を解除されてしまうおそれがあります。
しかし、この場合も前述した信頼関係破壊理論が適用されることは増改築禁止と同様ですが、借地権の譲渡の場合、信頼関係の破壊が認められないケースはほとんどありません。
そこで、借地権の譲渡の場合も、増改築の場合と同様、裁判所に地主の承諾に代わる許可を求める裁判を起こすことができますから、あなたとしては、裁判所に許可を求める裁判を起こすようにして下さい。
従って、裁判所に許可をもらったうえで、建物を譲り渡すようにして下さい。
この場合、借地権譲渡の承諾料を支払わなければならない場合があります。
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Q5.私はアパートを借りているのですが、契約期間が満了したので、大家から出ていってくれと言われています。出ていかなければならないのでしょうか。
A5.建物の更新にも合意更新、法定更新の2通りがあります。
通常は、大家と借家人との合意によって、借家契約を更新することになります。
しかし、大家が更新に応じない場合もあります。このような場合、合意更新を成立させることはできませんから、借家人としては、法定更新により、借地契約を更新させるしかありません。
借家の場合は、借地と異なり、借家契約が契約期間満了となっても更新されるのが原則です。
従って、大家は借家人に対し、更新拒絶の通知を出さなければなりません。
そして、この更新拒絶の通知は、契約期間満了前1年前から6か月までまでの期間に出さなければなりません。この場合も、更新拒絶の通知を出したことを証拠にするため、通常は内容証明郵便で出します。
従って、大家から更新拒絶の通知がない限り、借家契約は自動的に更新されることになります。この場合、借家契約はこれまでと同じ条件で更新されたことになります。
また、使用継続による法定更新が認められるのも借地契約と同様です。
これに対し、大家は遅滞なく異議を述べることができますが、正当事由が必要という点も同じです。
正当な事由は、借家人・大家の建物の使用を必要とする事情、建物に関するこれまでの経過、建物の利用状況、建物の現況、立退料等を考慮してその有無が判断されます。
従って、大家から更新拒絶の通知がない場合、大家からの更新拒絶の通知があっても、その建物の使用を継続しているにもかかわらず、大家から遅滞なく異議がない場合、仮に遅滞なく異議があったとしても正当事由が認められない場合には借家契約は自動的に更新されることになり、出ていかなくていいということになります。
また、出ていく場合でも、正当事由が存在するためには、立退料が必要となりますから、正当な立退料を請求するようにしましょう。
なお、大家との交渉が難航した場合には、調停や借家非訟事件を起こして、裁判で解決することになります。
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Q6.賃貸アパートから引越しをしようと思うのですが、大家さんが現状回復にお金がかかると言って、敷金を返還してくれません。原状回復のうち、どこまでが借家人の負担となるのでしょうか。
A6.借家人は、建物を明け渡すときには、借りたときの状態に戻さなけれならない義務があります。これを原状回復義務と言います。
しかし、借家人も家賃を払って当該建物を使用しているわけですから、借家人には通常の使用によって汚破損したものについては、原状に回復する義務はありません。
従って、借家人が原状回復をしなければならないのは、借家人の故意・過失に基づく、汚破損のみです。
これは賃貸借契約上、「借家人は一切の原状回復費用を負担しなければならない」とされている場合も同様です。
また、原状回復義務は借りたときの状態に戻す義務ですから、借りる前から存在した汚破損については、回復する義務はありません。
従って、アパートを借りるときは、物件の状況を確認し、汚破損部分があれば、写真を撮るなどして、後の紛争に備えておいた方がいいと思います。
大家が過大な原状回復費用を請求して、敷金を返還しない場合には、調停、あるいは訴訟を提起して、敷金の返還を請求することになります。なお、請求金額が30万円以下の場合には、少額訴訟という簡単な裁判手続を取ることができます。
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Q7.近隣の家賃は下がっているのに、大家から家賃の増額を請求されています。どうしたらいいでしょうか。
A7.家賃が、土地もしくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地もしくは建物の価格の上昇もしくは低下その他の経済的事情の変動により、又は近隣同種の建物の家賃に比較して不相当となったときは、将来に向かって、大家は家賃の増額、借家人は家賃の減額を請求することができます。
従って、あなたとしては、大家さんに対し、内容証明郵便で家賃の減額を請求するようにして下さい。
当事者間で協議がととなわない場合には、裁判所に対し、家賃の減額の請求をすることができます。
裁判所で家賃が決定されるまでは、相当と認める家賃を支払うことで足ります。
但し、相当と思って支払った家賃より、裁判所の認定した家賃の方が高ければ、後にその差額分を支払わなければなりません。
また、大家が家賃の受領を拒絶した場合には、法務局というところにある供託所に供託をしておかなければ、家賃不払いで賃貸借契約を解除されるおそれがあるので、供託をするようにして下さい。
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Q8.アパートを貸しているのですが、借り主が家賃を払ってくれません。どのようにすればいいですか。
A8.まずは、借家人に対し、家賃の支払の催告及び支払なき場合は賃貸借契約を解除する旨の通知を出します。これも、解除の通知をしたことを証拠とするために、内容証明郵便で行うのが通常です。
家賃不払解除の場合も上記信頼関係破壊理論が適用されますので、1か月2か月の家賃の滞納では。賃貸借契約の解除は認められません。借家契約の場合、通常、3か月程度の滞納が必要となります。ちなみに、借地の場合には、これよりも期間が長く、6か月から1年くらいとされています。
上記の結果、賃貸借契約が解除された場合には、今度は未払家賃の支払及び建物明渡の請求訴訟を起こすことなります。
その結果、建物明渡しの判決と取って、それに基づいて強制執行を行うことになります。
具体的には、執行官という人に明渡しの催告をしてもらい、それでも出て行かない場合は強制的に追い出すことになります。
強制執行の最終段階まで行くと、相当な費用がかかりますが、催告の段階で出ていってくれれば、費用は安くで済みます。
極力、執行官による催告で出て行ってもらうようにしましょう。
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Q9.定期借家について教えて下さい。
A9.上記のとおり、借家人は借家法・役知借家法により、保護されており、大家は一旦建物を貸すと、それを取り返すことは非常に困難です。
そこで、上記のような法定更新の規定が適用されず、賃貸借契約期間満了によって、借家契約が終了するものとしたのが、定期借家です。
定期借家権を設定する場合は、公正証書による書面等によって契約をし、契約の更新がないこととする旨を定めることが必要です。
また、大家は借家人に対し、予め、建物の賃貸借契約には更新がなく、期間の満了によって賃貸借契約は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明をしなければいけません。
そして、大家は借家人に対し、契約期間満了前6か月から1年前以内に期間の満了により、賃貸借契約が終了する旨の通知をしなければいけません。
但し、上記期間内に通知を出せなかった場合でも、その後、通知を出せば、その通知の日から6か月を経過することにより。賃貸借契約は終了します。
定期借家の場合、通常の賃貸借契約と比べて、家賃が安いことが多いですが、期間満了により、建物を明け渡さなければならないことを覚悟しておいて下さい。
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刑事
Q1.警察に身柄を拘束されている人に面会したいのですが,どうすればいいですか?
A1.警察に身柄を拘束されている人に面会することを「接見」といいます。接見は,「接見禁止」になっていない限り,誰でもできます。ただし,一般の人が接見できる時間帯は,平日の昼間(警察署によって運用が異なるかもしれませんが,通常は,受付時間が9:30〜11:00,13:00〜16:00)に限られ,一回の接見時間は15分程度です。接見は警察署の接見室で行われ,警察官の立ち会いの下で行われます。接見室は通常1部屋,多くても3部屋程度しかありませんので,順番待ちになることが多いのが実情です。 なお,接見禁止になっている場合でも弁護人は接見することができます。また,土日や夜の面会も通常は可能です。
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Q2.身柄拘束はどのくらいの間続くのですか?
A2.身柄拘束は,逮捕→起訴前の勾留→起訴後の勾留というように進んでいきます。簡単に言うと,逮捕は3日間,起訴前の勾留は10日または20日,起訴後の勾留は無罪または執行猶予の判決が言い渡されるまで続きます。起訴後の勾留については,「保釈」という制度があり,保釈請求が認められれば身柄拘束が解かれることになります。逮捕と起訴前勾留については,「保釈」はありません。したがって,基本的には,逮捕や勾留期間が満了するまで待ったうえで,起訴されてから保釈を請求することになります。ただし,起訴前勾留については,「勾留の執行停止」という制度があり,例えば急病や身内の葬式などの場合に一時的に身柄拘束が解かれる場合があります。また,勾留という処分そのものの取り消しを求めることもできますが,認められる可能性は極めて低いのが現状です。
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Q3.保釈とは何ですか?
A3.保釈とは,保証金の納付等を条件として,勾留の効力を残しながらその執行を停止し,被告人の身柄の拘束を解く制度です。起訴後のみで,起訴前には保釈制度はありません。保釈請求は,裁判所に対して行います。実務上は,保釈請求書という書面を提出します。保釈を許可するか否かは裁判官が決定します。本来,保釈は,請求があれば原則として認められるものですが,実務上は保釈が許されない例外事由が広く認められてしまうのが実情です。実際に,保釈率は,平成14年度の司法統計によると,地方裁判所でおよそ5割程度です。保釈請求は,被告人本人ができるほか,配偶者や直系親族なども行えますが,弁護士に相談した方がよいでしょう。また,保釈されるためには保釈保証金の納付が必要です。この保証金は逃亡したり公判期日に出頭しなかったりした場合に没収されることがありますが,そのような事情がない限り,判決言渡し後に戻ってきます。保証金の決定方法については,後述します。
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Q4.保釈はどういうときに認められますか。
A4. 保釈が認められるのは,(1)起訴後において,(2a)保釈不許可事由がないとき,又は(2b)裁判官が適当と認めるときです。これら以外に,不当に長い勾留の保釈があります。 保釈不許可事由は,次の6種類があり,これらのうち一つでも該当すれば保釈は許可されません。ただし,保釈不許可事由があっても,裁判官が適当と認めれば許可される場合もあります。 [1]被告人が死刑又は向き若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。 [2]被告人が前に死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪の宣告を受けたことがあるとき。 [3]被告人が常習として長期三年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したものであるとき。 [4]被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。 [5]被告人が,被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき。 [6]被告人の氏名又は住居が判らないとき。 [1]〜[3]と[6]については,これに当たるか当たらないかは比較的簡単に判ります。問題は[4]と[5]です。特に[4]は実務上広く認められる傾向にあります。この辺りが保釈がなかなか認められない理由になっていると言われています。上記[1]〜[6]のいずれかに該当しそうな場合であってもあきらめてはいけません。保釈不許可事由があっても,裁判官が適当と認める場合には保釈が許可されますので,裁判官を説得することを試みてください。 なお,保釈許可決定は,保釈保証金の納付があった後でなければこれを執行することができないとされていますので,保釈の許可が出そうな場合には,すぐに保証金の支払いができるように準備しておきましょう。 また,いったん保釈されても後で取り消される場合もあります。裁判には必ず出頭し,裁判所が定めた条件をきちんと守りましょう。
Q5.保釈請求のポイントを教えてください。
A5.法律のたてまえから考えれば,保釈の例外事由(刑事訴訟法89条各号)に該当する事情がないことを丹念に説明し,併せて,刑事訴訟法90条の裁量保釈を求めて逃亡のおそれがないことなどを主張することになります。ですが,ここではあえてポイントを絞って解説します。 まず,執行猶予が見込める事案であることが前提です。実刑になることが確実な場合には,保釈はまず無理と考えてください。執行猶予が見込める事案では「執行猶予になるんであれば今のうちに釈放してもいいだろう。」と裁判官は考えますし,実刑が見込まれる事案だと「『どうせまじめに裁判に出頭しても実刑になるんだったら保釈されているうちに逃げてしまえ。』と被告人が考えて保釈中に逃亡する可能性が高い。」と裁判官が考えがちだからです。 また,刑事訴訟法89条各号の保釈例外事由にぴたり該当する事情がある場合にはそれだけでアウトですのでご注意ください。 現実には,保釈を許可するかしないかを決定するにあたって裁判官がもっとも気にする点は,「この被告人をここで釈放して,後の裁判のときにちゃんと出頭してくれるだろうか?」という点だと言われています。したがって,「ここで被告人を釈放しても,後で行われる裁判にはちゃんと出頭しますよ」ということを裁判官が納得できるように説明する必要があります。 例えば,定職があること(もちろん普段からまじめに働いていることが前提です。),家族がいること(家族仲が良いことが前提です。妻子がいることも逃亡のおそれがないという安心感につながるでしょう。),信頼できる身柄引受人がいること(複数いればベターです。また,昼の監督者と夜の監督者を別々につけるなど,四六時中被告人を監督できる状況が必要です。),保釈保証金を没収されると被告人にとって痛手になること(被告人自身が保証金を負担する場合には特に問題にはなりませんが,被告人以外の者が保証金を負担する場合には注意が必要です。),被告人が外国人の場合には保釈中に出国しにくくすること(パスポートを第三者に預けるなど。)などなど枚挙にいとまがありませんが,これらの事情が多ければ多いほど裁判官は納得しやすくなるでしょう。また,事案に応じていろんな工夫が考えられると思います。このあたりの工夫は,経験豊富な弁護士が得意とするところですので,不安な方は弁護士に相談されるとよいでしょう。 なお,被害者がいる犯罪では,保釈中に被害者に「お礼参り」や自分に有利な証言を強要したりするのを裁判官がおそれる場合もありますので,この点のケアが必要な場合もあります。 なお,裁判官との面談は必ずしてください。そして,面談の際には入念な準備をしてください。具体的には,身柄引受人の同行や,各種添付資料の携行,保釈保証金の支払いの準備などです。裁判官との面談の際に,保釈が許可されるか否かの手応えがだいたいわかります。面談後すぐに保釈許可決定がでる場合もあります。保釈が認められる場合には,保釈保証金の金額の話が出ると思いますので,事前にいくらくらいなら支払えるのか検討しておきましょう。保釈請求の際には被告人の経済状況を証明する資料を保釈請求書に添付しておくとよいでしょう。
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Q6.保釈保証金の相場を教えてください。また,保釈保証金は戻ってくるのですか?
A6.そもそも保釈制度は,正当な理由がなく出頭しないときに保釈を取り消し保証金を没取するという心理的な強制の下に被告人の出頭を確保しようとする制度です。したがって,保釈保証金の額は,いろんな事情を考慮して被告人の出頭を保証するに足りる相当な金額でなければならないとされています。端的に言えば,「逃げたら保釈金が没取されてしまうが,それは困る。だから逃げないでおこう。」と被告人に思わせるために保証金というものがあるのです。ニュースなどでお金をたくさんもっている人の保証金の額が非常に高くなっているのをよく聞きますが,その理由はまさにこれです。 そういうわけで保証金の額はケースバイケースであり相場はないというのが建前になってしまいますが,実際のところは,通常の事件で資産も通常の人では150万程度だと言われています。これより低くなることはまずないと考えてください。 なお,保釈保証金は常に先払いで,これを支払って初めて保釈が執行されます。実際には,裁判所で納付の手続きを行った後,裁判所から検察官に連絡が行き,さらに検察官から警察署等に指揮書が届いて初めて外に出ることができます。保証金納付から保釈執行までのタイムラグがどうしても数時間はかかってしまいます。 保釈保証金は,判決言渡し後に戻ってきます。払い戻しを受けるには還付の手続きが必要です。ただし,被告人が保釈中に正当な理由なく出頭しなかったり,裁判所の定めた条件に違反したときなど,所定の場合には保釈が取り消され,保証金が没取されます。当然ですが,没取された場合にはもはや保証金は戻ってきません。
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Q7.執行猶予とは何ですか?
A7.裁判所が刑の言い渡しをする場合に、一定の条件の下に、一定期間、その刑の執行を猶予する制度を刑の執行猶予といいます。
例えば、「被告人を懲役1年6月に処する。この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する。」という判決の言い渡しがあった場合、これは、「本来なら刑務所に1年6か月間入って作業に従事するところを、3年間猶予していったん社会に復帰させ、その間悪いことをしなかったときには刑務所に行かなくてすむ。」という意味です。したがって、執行猶予が付くのと付かないのでは極めて大きな違いがあるわけです。
初度の執行猶予は、裁判所が情状により付することができますが、一定の条件があります。3年以下の懲役もしくは禁固又は50万円以下の罰金の場合に限られます。したがって、例えば懲役5年に執行猶予はつけられません。
また、前に禁固刑以上の刑に処せられたことがないこと、又は、前に禁固以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日などから5年以内に禁固以上の刑に処せられたことがないこと、が必要です。
もちろん、これらの条件をクリアしても、「情状」が悪ければ裁判所は執行猶予をつけないこともあります。
前に禁固以上の刑に処せられたことがあってもその刑の執行を猶予された者については、再度の執行猶予という制度がありますが、その条件はかなり厳しいものになっています。
執行猶予期間中に保護観察に付される場合があります。具体的には保護観察所や保護司さんの監督に服するわけですが、条件を守らないと執行猶予が取り消されて刑務所に入ることになってしまうのでくれぐれも注意してください。
執行猶予期間中に悪いことをしたら執行猶予を取り消される場合があります。例えば、禁固刑以上の刑に処せられた場合には、執行猶予は必ず取り消されます。執行猶予期間中は身を慎み悪いことをしないよう注意してください。
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離婚・親権など
Q1.離婚をしたいのですが、妻が離婚に応じてくれません。どのようにしたら、離婚することができますか。
A1.離婚には4種類あり、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚があります。なお、審判離婚は余り利用されていない制度なので、ここでは説明を割愛させていただきます。
まず、離婚の通常の形態は協議離婚です。日本の離婚の9割が協議離婚と言われています。
協議離婚はその名のとおり、夫婦双方の協議のうえ、離婚届に署名・捺印し、それを市町村役場に提出することによって、成立させる離婚を言います。
離婚届を記載する際には、未成年の子の親権者を誰にするか、離婚によって名字の変わる者は元の戸籍に戻るか・新戸籍を作るか等を決めなければならず、また、成年2人の証人の署名・捺印が必要となります。
しかし、あなたの場合は、妻が離婚に応じてくれないのですから、協議離婚を成立させることはできません。
従って、相手方の承諾がなくても、強制的に離婚を成立させることができる裁判離婚を選択するしかありません。
しかし、法律上、いきなり離婚裁判をすることはできず、必ず、調停を経なければならないとされています。これを調停前置主義と言います。
但し、相手方が生死不明、行方不明等、調停をすることが不適当な場合は、いきなり離婚裁判をすることができるとされています。
調停離婚とは、家庭裁判所において離婚の話し合いをするということですが、男女2名の調停委員が間に入って、夫婦双方の意見を聞いてくれますので、当事者間で直接話し合いを行うよりは話し合いがスムーズに進みます。
夫婦双方が離婚に合意すれば調停成立、合意に至らなければ調停は不成立で終わります。
あなたの場合も、調停を行うことにより、奥さんが離婚に合意してくれれば、調停離婚という形で離婚を成立させることができます。
調停の申立て方法については,こちらを参照してください。
しかし、それでも奥さんが離婚に応じない場合は、調停は不成立で終わり、今度は離婚裁判を行うことになります。
裁判離婚とは前述のとおり、相手方の承諾がなくても強制的に離婚を成立させる手続です。
裁判を起こす裁判所は、家庭裁判所です(平成16年3月までは、地方裁判所でしたが、法律改正で変更されました。)。基本的には、夫又は妻の住所地を管轄する家庭裁判所になります。
しかし、離婚裁判の大部分は裁判上の和解で離婚が成立することが多いのが実情です。この場合、協議離婚をすることになります。
それでも、奥さんが離婚に応じない場合は、裁判官に離婚を成立させるかさせないのかを判断してもらうことになります。
離婚が認められるためには離婚原因があることが必要です。
離婚原因は民法770条に規定があり、@配偶者に不貞な行為があったとき、A配偶者から悪意で遺棄されたとき、B配偶者の生死が3年以上明らかでないとき、C配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき、Dその他婚姻を継続し難い重大な事由があるときに離婚が認められます。
よって、裁判をした結果、上記の事由があると認められた場合は、離婚判決が下されることになります。
離婚判決を得たら、判決書謄本と判決の確定証明書を市町村役場に提出すれば、離婚が成立することになります。
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Q2.私の浮気が原因で、妻に離婚の請求をしているのですが、このような場合でも離婚は認められますか。
A2.あなたのように、離婚の原因を作った配偶者からの離婚請求を有責配偶者から離婚請求と言います。
有責配偶者からの離婚請求というのは、離婚原因があったとしても、認められないのが、原則です。
従って、あなたが離婚裁判を起こしても、原則、あなたの離婚請求は認められません。
しかし、有責配偶者から離婚請求であっても、別居期間が相当長く、夫婦間に未成熟子がいない場合には、離婚請求が認められる場合があります。
最高裁の判例では別居期間が8年というケースで、離婚請求を認めた事例があります。
よって、あなたの浮気が離婚の原因であっても、別居期間が長く、小さな子供がいない場合には、離婚請求が認められることもあります。
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Q3.私は結婚の際、名字が変わりましたが、この度、協議離婚をしました。結婚当時の名字をそのまま使いたいですが、どのようにすればいいですか。
A3.結婚によって名字が変わった人は、離婚することによって、名字が元に戻るのが原則です。
しかし、離婚届と同時に、あるいは、離婚届出から3か月以内であれば、結婚当時の名字を引き続き使用する旨の届出をすることができます。
この届出をすれば、結婚当時の名字を続称することができます。
3か月という期間制限がありますから、それを過ぎないよう注意して下さい。
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Q4.この度、離婚することになりましたが、夫婦の財産関係について、何か決めておかなければならないことはありますか。
A4.離婚に際する財産関係のやりとりを離婚給付と言います。
離婚給付には、財産分与と慰謝料があります。また、未成年の子がいる場合は、養育費についても決めなければいけないでしょう。
まず、財産分与とは、平たく言えば、結婚後、夫婦が協力して築いた財産を、別れるんだから、半分にしましょうというものです。
但し、財産分与の対象となるのはあくまで夫婦の協力により得た財産です。
例えば、いずれかの配偶者の親から贈与を受けた財産、結婚前からの貯蓄などは財産分与の対象にはなりません。
夫婦の協力によって築いた財産を確定したうえで、それを原則として半分にすれば、財産分与は終了です。
なお、原則として半分ずつということになりますが、財産増殖のための貢献度に差がある場合には、割合が変動する場合があります。
次に、慰謝料とは、離婚の原因を作った配偶者が他の配偶者の精神的苦痛に対して支払う金銭のことを言います。
離婚すれば必ず慰謝料を取れると思っている人もいるようですが、そうではありません。夫婦双方に非がない場合や、非はあるんだけども、お互い様ということもあります。このような場合は、慰謝料は発生しません。
慰謝料に金額については、離婚原因の態様・悪質度、婚姻期間の長さ、収入がいくらあるか等の要素を考慮して算定されることになります。
慰謝料の金額は本当にケースバイケースですので、詳しくは弁護士に相談してみて下さい。
最後に、養育費について説明します。
養育費とは、親権を取らなかった配偶者が、親権を取った配偶者に支払う、子供の養育のために必要なお金を言います。
養育費の金額は、夫婦双方の収入がいくらあるか、生活レベル等を要素として算定されます。
一般的には子供1人あたり3万円から4万円が相場と言われています。
しかし、収入や生活レベルによって増減はありますので、具体的な金額は弁護士に相談してみて下さい。
なお、夫婦間で財産関係について合意が成立した場合には、それを公正証書にしておくことをお薦めします。
公正証書とは裁判を起こさなくても、直ちに強制執行できる文書のことを言います。
強制証書にしていない場合は、裁判を起こすという面倒くさい手続を経なければなりません。
従って、公正証書にしておけば、その面倒くさい手続を省略することができるのです。
具体的には、公証役場というところで、公証人に作ってもらうことになります。
公正証書を作っておけば、相手方が支払をしない場合に、直ちに強制執行をすることができますし、相手方も強制執行をされることを恐れて、約束通り支払うという心理的強制の役割も果たします。
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Q5.この度離婚することになりました。私達には5歳の子供がいるのですが、夫が自分が親権を取ると言って聞きません。どのように解決したらいいでしょうか。
A5.協議離婚の際は、親権者を決めなければなりませんから、協議離婚はできません。
よって、離婚調停を起こし、その調停に付随して親権者を定める調停を起こすことになります。
離婚調停はA1で説明したとおりです。
調停の申立て方法については,こちらを参照してください。
調停もあくまで話し合いですから、旦那さんが承諾してくれなければ、親権は取れません。
調停が成立しなければ、離婚裁判を起こし、その離婚裁判の中で、裁判官に決めてもらうことになります。
親権者がどちらになるかは、子供の年齢が高い場合は子供の意思、父母の生活状況・子供に対する愛情の度合い、監護補助者の有無等の要素を考慮して、子供にとって、どちらが親権者となるのがいいかという観点から、定められることになります。
通常は、母より父の方が収入が多いことが多いでしょうが、母が親権者になることが多く、経済的な問題は養育費で解決することになります。
従って、まずは離婚調停と共に、親権者を定める調停を起こしてみて下さい。
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Q6.この度、協議離婚をし、自分が子供の親権者になりました。子供を自分の戸籍に入れたいのですが、どのような手続をとればいいですか。
A6.離婚しても、当然には子供の名字は変わりません。
従って、そもままでは子供を自分の戸籍に入れることはできません。
そこで、家庭裁判所に子の名字を変更する許可を求める申立てをして下さい。
手続は簡単で、家庭裁判所はその日に許可書をくれますから、その許可書を入籍届に添付して市町村役場に提出して下さい。
それで、子供があなたの戸籍に入ることになります。
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Q7.調停で、夫が私に対し、毎月4万円の養育費を支払うということに決まったのですが、夫が支払をしれくれません。どうしたら、いいでしょうか。
A7.まず、家庭裁判所に履行勧告・履行命令を出してもらうという方法があります。
履行勧告とは、家庭裁判所が義務者に対し、その義務の履行を勧告してくれることを言います。
履行命令とは、家庭裁判所が義務者に対し、相当の期限を定めて、その義務を履行することを命令することを言います。
実際には、家庭裁判所から勧告ないし命令が来た段階で支払ってくれる義務者が多いようです。
それでも、旦那さんが養育費を支払ってくれな場合には、強制執行をしましょう。
強制執行とは、義務者の財産を差押え、そこから財産を回収する方法です。
強制執行で最も多いのは、給料の差押えです。旦那さんの勤務先が分かっているのであれば、給料を差押えましょう。
強制執行ができるのは、A4で述べた公正証書、裁判上の和解をしたときも同様です。
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Q8.この度、離婚をし、親権者を妻としたのですが、妻が子供に会わせてくれません。どのようにしたらいいでしょうか。
A8.親権者が奥さんとなったとしても、あなたには当然に子供に会う権利があります。これを面接交渉権と言います。
しかし、権利があると言っても、行使しなければ、絵に描いた餅です。
面接交渉を求める調停を起こしましょう。
それでも、奥さんが子供に会わせないというのであれば、審判を求めることができます。
審判の結果、あなたの面接交渉が認められれば、奥さんはそれに従って、あなたに子供に会わせなければならないということになります。
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Q9.夫婦仲が不和となり、別居することになったのですが、夫が生活費を送ってくれません。私は無職なので、このままでは生活ができません。どうしたらいいでしょうか。
A9.夫婦は、その資産、収入、その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する義務があります(民法760条)。これを婚姻費用の分担と言います。
これは別居してもなくなるものではありません。
従って、旦那さんはあなたに対して生活費を送る義務があります。
あなたとしては、婚姻費用の分担として、生活費を送るよう請求して下さい。
それでも、旦那さんが生活費を送らない場合には、婚姻費用の分担を求める調停を起こして下さい。
調停で、旦那さんがあなたに毎月○○円支払うという内容の調停が成立した場合には、旦那さんはあなたに対し、その金額の生活費を支払わなければならなくなります。
調停でも、旦那さんが承諾しない場合は、審判を求めることになります。
審判の結果、旦那さんはあなたに対し、毎月○○円支払えという審判が下された場合は、旦那さんはあなたにその金額の生活費を支払わなければならなくなります。
従って、まずは婚姻費用分担の調停を起こしてみましょう。
調停の申立て方法については,こちらを参照してください。
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相続・遺産分割・遺言
Q1.法定相続について教えて下さい。
A1.法定相続とは、相続が発生したときに、法律の規定により、遺産を取得することを言います。
法律では、相続人が誰であるか、相続分はいくらあるのかについて規定しています。
まず、相続人ですが、配偶者は常に相続人となります。
そして、子がいる場合は子、子がいない場合は直系尊属(親、祖父母等)、子も直系尊属もいない場合は兄弟姉妹が相続人となります。
次に、相続分ですが、配偶者及び子が相続人であるときは、配偶者が2分の1、子が2分の1となります。
子が複数いる場合は、2分の1を均等に分けることになります。
但し、非嫡出子(婚姻関係にない者との間の子供)は、嫡出子(婚姻関係にある者との間の子供)の2分の1となります。
配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1とさなります。
直系尊属が複数いる場合は、3分の2を均等に分けることは子の場合と同様です。
配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1となります。
兄弟姉妹が複数いる場合は、4分の1を均等に分けることになります。
但し、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(いわゆる腹違いの兄弟)は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1となります。
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Q2.父の父(祖父)が亡くなったのですが、父は祖父より先に死亡しています。私には、祖父の遺産を相続する権利はあるのでしょうか。
A2.あなたのお父さんがお祖父さんより先に亡くなっていたとしても、あなたに相続する権利はあります、これを代襲相続と言います。
あなたのお父さんは、お祖父さんの子ですから、第1順位の相続人となります。
従って、あなたのお父さんは本来、お祖父さんの遺産を相続する権利があったのですが、先に亡くなってしまっているため、その子が代襲して相続するのです。
よって、本来お父さんが相続するはずだった遺産をあなたの兄弟姉妹がA1に記載しているところに従って、相続することになります。
なお、兄弟姉妹が相続人の場合にも、代襲相続は認められています。
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Q3.父は多額の借金を残したまま、死亡してしまいました。私達相続人がその借金の支払をしなければならないのでしょうか。
A3.相続とは、プラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金等)についても発生します。
従って、あなたはお父さんの借金を相続することになりますから、法定相続分に従って、お父さんの借金を返済しなければならないのが原則です。
しかし、法律上、相続放棄の制度が認められています。
もし、お父さんに何ら遺産がなく、借金しかないような状況であれば、家庭裁判所に行って、相続放棄の手続をとるようにしましょう。
そうすれば、お父さんの借金を支払う義務はなくなることになります。
但し、相続放棄は相続の開始を知ったときから3か月以内にしなければならないことになっています。
相続放棄の期間は3か月と非常に短いですから、期限を徒過しないよう十分注意しましょう。
なお、被相続人に借金があることを知らず、3か月の期限を徒過してしまった後、借金の存在を知った場合は例外的に3か月経過後でも相続放棄が認められることがありますので、借金の存在を知った時点で、すぐに相続放棄の手続をとるようにしましょう。
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Q4.遺産分割はどのようにすればいいのでしょうか。
A4.法定相続についてはA1で説明したとおりですが、このままでは、被相続人の財産を法定相続分に従って共有するに留まります。
そこで、実際に遺産を分ける手続が必要となります。これを遺産分割と言います。
遺産分割は、相続人全員の協議によって、行うことになります。
一部の相続人を除いて行った遺産分割協議は無効となりますので、気を付けて下さい。
相続人全員の合意が得られれば、それを遺産分割協議書という形にして残し、それに従って、遺産分けを行うことになります。
当事務所では、遺産分割協議書の作成も行っていますので、遺産分割協議書の書き方が分からないという方はご相談下さい。
相続人間で協議が成立しない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
調停とは平たく言えば、家庭裁判所における話し合いです。
その結果、協議が成立すれば、その調停条項に従って、遺産を分割することになります。
それでも、協議が成立しない場合は、審判を求めることになります。
審判になると、裁判官がこのように分けなさいという審判を下すことになり、相続人はそれに従って、遺産を分割することになります。
当事務所では、遺産分割交渉、調停事件も取り扱っていますので、お気軽にご相談下さい。
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Q5.父が死亡しました。私は2人兄弟の弟なのですが、兄は生前父から自宅の建築資金として多額のお金をもらっています。遺産分割においては、このような事情は考慮されないのですか。
A5.相続人の中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため、もしくは生計の資本として贈与を受けた者がある場合は、遺産のその贈与を受けた財産をプラスして遺産分割を行うことになります。
上記のような贈与を特別受益と言います。
婚姻、養子縁組のための贈与とは、持参金、嫁入道具、支度金などを言い、結納や挙式費用は通常は含まれません。
また、生計の資本としての贈与とは、農家の息子が田畑をもらったり、商売をするための資金を出してもらったり、世帯を持つときに住宅を建ててもらったり、土地をもらったりする場合を言います。
特別受益がある場合は、その金額を相続財産にプラスして、遺産を分割し、その贈与を受けた相続人は既にその金額分の相続を受けたものとして、具体的な相続金額を計算することになります。
よって、あなたとしては、お兄さんに対し、建築資金は特別受益であるとして、その分、お兄さんの相続の金額を減らすよう主張しましょう。
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Q6.生命保険金は特別受益になりますか。
A6.被相続人が死亡して、相続人の1人がその生命保険金を取得したとしても、それは特別受益にはなりません。
しかし、実務上は相続人間の実質的平等の観点から、生命保険金を相続財産に持ち戻すべきであるという意見が多数です。
実際に、生命保険金の持ち戻しを認めた審判例もあります。
この場合、何を特別受益にするかについては争いがあって、@実際に支払った保険料額とする説、A被相続人死亡時における解約返戻金額とする説、B被相続人が死亡時までに払い込んだ保険料の保険料全額に対する割合を保険金に乗じて得た金額とする説があります。
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Q7.私は、父の看護をずっとしてきましたが、この度、死亡してしまいました。私が父の看護をしていたという事情は遺産分割において考慮されないのですか。
A7.相続人の中に、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産上の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加につき特別の寄与をした者がある場合、その財産の維持又は増加に貢献した金額を寄与分と言います。
寄与分がある場合は、相続財産から寄与分をマイナスして、その残額を分割し、その分割額に寄与分額をプラスして、具体的な相続金額を計算することになります。
しかし、寄与分が認められるのは、あくまで、その寄与により、被相続人の財産が維持又は増加したと認められるときだけであり、療養看護すれば当然に寄与分が認められるというわけではありません。
従って、あなたの看護により、お父さんの財産が維持又は増加したと認められる場合は、他の相続人に対し、寄与分の主張をするようにしましょう。
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Q8.相続税について教えて下さい。
A8.相続が発生した場合は、相続開始日から10か月以内に相続税の申告をしなければなりません。
但し、相続税には基礎控除があります。
基礎控除は5000万円+(法定相続人の人数×1000万円)です。
遺産が基礎控除の額を超えない場合は相続税の申告は不要です。
また、10か月以内に遺産分割が成立していない場合は、とりあえず、法定相続分に従って、申告することになります。
そして、遺産分割が成立した時点で、修正申告ないし更正の請求をすることになります。
相続税には配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例等、様々な特例がありますが、これらは10か月以内に相続税の申告をしないと適用されませんので、注意して下さい。
詳しくは、税理士に相談してみて下さい。当事務所で税理士を紹介することもできます。
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Q9.遺言について教えて下さい。
A9.遺言とは、自己の財産を自分の死後、どのように処分するかという被相続人の意思を書き記した文書のことを言います。
なお、遺言には、財産関係だけでなく、身分関係についても記載することができますが、ここでは説明は割愛し、財産関係についてだけ説明させていただきます。
遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言等があります。
なお、秘密証書遺言、危急の場合に作成する危急時遺言というものもありますが、滅多に利用される遺言ではありませrんので、ここでは説明を割愛させていただきます。
まず、自筆証書遺言ですが、その名の通り、全文を自署することによって作成する遺言のことを言います。
自筆証書遺言の場合、遺言者がその全文、日付、氏名を自署し、押印しなければなりません。また、訂正する場合は、必ず訂正印を押さなければなりません。
自筆証書遺言の要式生は厳格で、上記のいずれかが欠けていると遺言は無効になってしまいます。
また、相続発生後、相続人間で、遺言の有効性について争われる可能性があるので、後述する公正証書遺言にすることをお薦めします。
自筆証書遺言の場合、相続が発生したとしても、勝手に封を開けることはできず、家庭裁判所において検認という手続を行わなければなりません。
次に、公正証書遺言ですが、これは公証役場で作成する遺言のことを言います。
公正証書遺言を作成する場合は、成人の証人2名が必要となります。
公正証書遺言の場合、公証人という法律の専門家が作成してくれますので、不備がなく相続人間の争いを防止することができますし、公証役場が遺言書を保管してくれますので、紛失等の危険がありません。
また、公正証書遺言の場合、家庭裁判所における検認の手続は不要です。
従って、遺言を作成する際は、公正証書遺言にすることをお薦めします。
なお、遺言を作成する場合は、自分の死後、遺言の内容とおり、手続を進めてもらう人を定めることが多いです。
このような人を遺言執行者と言います。
当事務所では、遺言の作成、遺言執行者の業務も行っていますので、お気軽にご相談下さい。
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Q10.遺留分(いりゅうぶん)という制度があると聞いたのですが、遺留分とは何ですか。
A10.A9でお話ししたとおり、被相続人は遺言により、自己の財産を自由に処分できるのが原則ですが、各相続人に最低限相続する権利を認めましょうというのが遺留分という制度です。
従って、被相続人が1人の相続人に全財産を相続させるという遺言を残したとしても、他の相続人は遺留分については、自分に払えということができます。
遺留分は、直系尊属のみが相続人であるときは3分の1、その他の場合は2分の1です。なお兄弟姉妹には遺留分は認められません。
例えば、妻と子2人を残して夫が死亡した場合は、妻、子、子の法定相続分はそれぞれ、2分の1、4分の1、4分の1となりますから、遺留分はそれぞれ4分の1、8分の1、8分の1となります。
従って、被相続人の遺言により、自己の遺留分が侵害されている場合には、遺言により財産を取得する者に対し、遺留分の減殺請求(げんさいせいきゅう)をすることができます。
しかし、遺留分減殺請求権の消滅時効は、1年と大変短いです。従って、時効にかからないよう注意しましょう。
そして、通常、遺留分の減殺請求は、1年以内に行ったことの証拠を残すため、内証証明郵便で行います。
当事務所では遺留分減殺請求事件も取り扱っていますので、遺留分を侵害されたことを知った場合は、一度ご相談にいらして下さい。
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